第9章 固体の構造

金属結晶の構造と充填率

金属原子は、どれも同じ大きさの球として最も効率よく空間に詰め込まれています。
その詰め方のパターンは3種類しかなく、それぞれ「体心立方格子」「面心立方格子」「六方最密充填構造」と呼ばれます。
この記事では、3つの構造の原子数・配位数・充填率を導き方から理解し、密度計算まで応用できるようにします。

1金属結晶の3つの構造

金属結晶では、金属原子が規則正しく並んだ結晶格子を形成しています。金属単体の結晶格子は、主に次の3種類のいずれかです。

体心立方格子(bcc)
原子数
2個
配位数
8
充填率
約68%
Na, K, Fe, W
面心立方格子(fcc)
原子数
4個
配位数
12
充填率
約74%
Cu, Ag, Au, Al
六方最密充填(hcp)
原子数
2個
配位数
12
充填率
約74%
Mg, Zn, Be

3つの構造を学ぶにあたって、まず単位格子の概念をおさえておきましょう。単位格子とは、結晶格子全体の繰り返し最小単位です。単位格子が立方体のものを立方格子といいます。

結晶中の1つの原子(粒子)に着目したとき、最近接している原子の個数を配位数といいます。配位数が大きいほど、各原子が多くの隣の原子に囲まれていることを意味します。

2体心立方格子(bcc)

体心立方格子は、立方体の8つの頂点と中心に原子が位置する構造です(bcc = body-centered cubic)。

単位格子中の原子数

原子の数え方には注意が必要です。頂点の原子は8個の単位格子で共有されるため、1個の単位格子に属するのは 1/8 個ずつです。中心の原子はその単位格子のみに属します。

頂点の原子:1/8 × 8 = 1個 + 体心の原子:1 × 1 = 1個 = 合計 2個

配位数

体心(立方体の中心)の原子に最も近いのは、8つの頂点の原子です。逆に、頂点の原子からみると中心の原子だけが隣接します。体心から等距離にある最近接原子は8個なので、配位数は8です。

一辺と原子半径の関係

原子が球で、互いに接触していると仮定します。体心立方格子では、体対角線方向に原子が接触しています。単位格子の一辺の長さを a、原子半径を r とすると:

体対角線の長さ = √3 × a

この体対角線の上に、頂点の原子(半径 r)→ 中心の原子(直径 2r)→ 反対の頂点の原子(半径 r)が並ぶので:

√3 a = 4r  ∴ r = (√3/4)a または a = 4r/√3

充填率

充填率とは、単位格子の体積に占める原子の体積の割合です。

体心立方格子の充填率計算

単位格子の体積:a³

r = (√3/4)a より 単位格子中の原子2個の体積:2 × (4/3)πr³ = 2 × (4/3)π × (√3/4)³a³

充填率 = (2 × (4/3)π × (√3)³/4³) = (√3 π)/8 ≈ 0.68 = 68%

bcc の要点まとめ

原子数2個、配位数8、充填率68%、a = 4r/√3。代表例:Na(ナトリウム)、K(カリウム)、Fe(鉄、常温・常圧)、W(タングステン)

3面心立方格子(fcc)

面心立方格子は、立方体の8つの頂点と6つの面の中心に原子が位置する構造です(fcc = face-centered cubic)。

単位格子中の原子数

頂点の原子は8個の単位格子で共有(1/8ずつ)、面心の原子は2個の単位格子で共有(1/2ずつ)です。

頂点:1/8 × 8 = 1個 + 面心:1/2 × 6 = 3個 = 合計 4個

配位数

面心立方格子では、1つの原子に対して同じ層の4個、上層の4個、下層の4個、合計配位数12の原子が隣接しています。これは最密充填の一形態です。

一辺と原子半径の関係

面心立方格子では、面対角線方向(1つの面の対角線)に沿って原子が接触しています。単位格子の一辺の長さを a、原子半径を r とすると:

面対角線の長さ = √2 × a

この面対角線上に、頂点の原子(半径 r)→ 面心の原子(直径 2r)→ 反対の頂点の原子(半径 r)が並ぶので:

√2 a = 4r  ∴ r = (√2/4)a = a/(2√2) または a = 2√2 r

充填率

面心立方格子の充填率計算

r = a/(2√2) より 単位格子中の原子4個の体積:4 × (4/3)πr³

充填率 = 4 × (4/3)π × (1/(2√2))³ = π/(3√2) ≈ 0.74 = 74%

fcc の要点まとめ

原子数4個、配位数12、充填率74%、a = 2√2 r。代表例:Cu(銅)、Ag(銀)、Au(金)、Al(アルミニウム)

4六方最密充填構造(hcp)

六方最密充填構造は、正六角柱(六角柱)を単位格子とする構造です(hcp = hexagonal close-packed)。六角柱の各頂点・上下面の中心、さらに内部に原子が位置します。

単位格子中の原子数

六角柱全体には次の原子が含まれます:上下面の頂点12個(それぞれ1/6ずつ属する)、上下面の中心2個(それぞれ1/2ずつ属する)、内部に3個。

1/6 × 12 + 1/2 × 2 + 3 = 2 + 1 + 3 = 6個(六角柱全体)

単位格子(六角柱の1/3)あたり:2個

教科書では、六角柱を3等分した「斜方柱」を最小単位とすることが多く、その場合の原子数は2個とされます。

配位数

六方最密充填構造でも、各原子は同層4個・上層4個・下層4個に接しており、配位数は12です。面心立方格子と同じ配位数をもちます。

面心立方格子との比較:積み重なり方の違い

面心立方格子(fcc)と六方最密充填構造(hcp)は、どちらも原子が最密に詰まった最密充填構造です。充填率・配位数ともに同じですが、層の積み重なり方が異なります。

層の積み重なりの違い

面心立方格子(fcc):1層目(A層)→ 2層目(B層)→ 3層目は1・2層目とは異なる位置(C層)→ 4層目は1層目と同じ位置(A層)……という ABCABC… 型の繰り返し。

六方最密充填構造(hcp):1層目(A層)→ 2層目(B層)→ 3層目は1層目と同じ位置(A層)→ ……という ABAB… 型の繰り返し。

hcp の要点まとめ

単位格子(六角柱の1/3)中の原子数2個、配位数12、充填率74%。代表例:Mg(マグネシウム)、Zn(亜鉛)、Be(ベリリウム)

落とし穴:fcc と hcp の充填率は同じ74%

面心立方格子と六方最密充填構造は「最密充填」の2通りのパターンです。充填率はどちらも約74%であり、どちらが「より密」というわけではありません。違いは層の積み重なり方(ABCABC か ABAB か)だけです。

5充填率の計算方法

充填率は、単位格子の体積に対する原子(球)の体積の割合です。

充填率 = (単位格子中の原子の体積の合計)÷(単位格子の体積)× 100%

充填率の求め方(体心立方格子の例)

体心立方格子の充填率(step by step)

Step 1:一辺 a と原子半径 r の関係を求める。

  体対角線 = √3 a = 4r  ∴ r = (√3/4)a

Step 2:単位格子中の原子の総体積を求める。

  原子2個 × (4/3)πr³ = (8/3)π × ((√3/4)a)³ = (8/3)π × (3√3/64)a³ = (√3π/8)a³

Step 3:充填率 = 原子の総体積 ÷ 単位格子体積

充填率 = (√3π/8)a³ ÷ a³ = √3π/8 ≈ 0.6802 ≈ 68%

充填率の比較

格子の種類原子数配位数充填率代表金属
体心立方格子(bcc)2個8約68%Na, K, Fe, W
面心立方格子(fcc)4個12約74%Cu, Ag, Au, Al
六方最密充填(hcp)2個12約74%Mg, Zn, Be
落とし穴:充填率は「密度」とは違う

充填率は結晶構造の幾何学的な詰まり方(どれだけ空間を埋めているか)を示す割合であり、金属の密度(g/cm³)とは異なります。同じ構造でも、原子の質量や原子半径が違えば密度は異なります。

6単位格子の一辺と原子半径の関係

入試では「単位格子の一辺の長さ a」が与えられ、そこから「原子半径 r」を求める問題や、その逆が頻出です。接触方向を正しく把握することが重要です。

格子の種類原子が接触する方向関係式
体心立方格子(bcc)体対角線(√3 a√3 a = 4r → r = (√3/4)a
面心立方格子(fcc)面対角線(√2 a√2 a = 4r → r = (√2/4)a = a/(2√2)
体心立方格子でなぜ体対角線方向に接触するのか
体心(中心)の原子と頂点の原子が最も近い位置関係にある
中心と頂点を結ぶ方向が「体対角線の半分」の方向
体対角線は一辺 a の立方体で 長さ = √(a² + a² + a²) = √3 a
体対角線上に 頂点の原子(半径 r)+ 中心の原子(直径 2r)+ 頂点の原子(半径 r)が並ぶ
したがって √3 a = 4r

例題:銅の原子半径を求める

問:銅 Cu の結晶は面心立方格子で、単位格子の一辺の長さは 3.6 × 10⁻⁸ cm である。銅原子の半径を求めよ。

a = 3.6 × 10⁻⁸ cm、面心立方格子なので √2 a = 4r

r = (√2/4) × a = (1.41/4) × 3.6 × 10⁻⁸ ≈ 1.3 × 10⁻⁸ cm

7密度の計算

金属結晶の密度は、単位格子の質量と体積から求めます。

密度 = 単位格子の質量 ÷ 単位格子の体積

単位格子の質量 = (原子量 M [g/mol])÷(アボガドロ定数 NA [/mol])× (単位格子中の原子数 Z)

密度計算の公式

密度の式(単位格子の一辺を a [cm] とする)

密度 ρ [g/cm³] = (Z × M) / (NA × a³)

Z:単位格子中の原子数、M:原子量 [g/mol]、NA:アボガドロ定数

例題1:鉄の密度(体心立方格子)

問:鉄 Fe の結晶は体心立方格子で、単位格子の一辺の長さは 2.9 × 10⁻⁸ cm である。鉄の密度を求めよ。(Fe = 56、NA = 6.0 × 10²³ /mol)

Z = 2個(体心立方格子)、M = 56 g/mol、a = 2.9 × 10⁻⁸ cm

単位格子の体積:(2.9 × 10⁻⁸)³ = 2.44 × 10⁻²³ cm³

単位格子の質量:(56 / 6.0 × 10²³) × 2 = 1.87 × 10⁻²² g

密度 = 1.87 × 10⁻²² ÷ 2.44 × 10⁻²³ ≈ 7.7 g/cm³

例題2:銅の密度(面心立方格子)

問:銅 Cu の結晶は面心立方格子で、単位格子の一辺の長さは 3.6 × 10⁻⁸ cm である。銅の密度を求めよ。(Cu = 63.5、NA = 6.0 × 10²³ /mol)

Z = 4個(面心立方格子)、M = 63.5 g/mol、a = 3.6 × 10⁻⁸ cm

単位格子の体積:(3.6 × 10⁻⁸)³ = 4.67 × 10⁻²³ cm³

単位格子の質量:(63.5 / 6.0 × 10²³) × 4 = 4.23 × 10⁻²² g

密度 = 4.23 × 10⁻²² ÷ 4.67 × 10⁻²³ ≈ 9.1 g/cm³

密度計算の手順まとめ
  • 格子の種類から原子数 Z を確認する(bcc:2、fcc:4)
  • 単位格子の体積 = a³ を計算する
  • 単位格子の質量 = (M / NA) × Z を計算する
  • 密度 = 質量 ÷ 体積

8この章を俯瞰する

金属結晶の構造は、固体化学の根幹をなす知識であり、化学の多くの分野と深くつながっています。

他の章・単元へのつながりマップ

  • イオン結晶の構造(9-3):イオン結晶の単位格子(NaCl型・CsCl型・ZnS型)は、金属結晶の単位格子と同じ数え方を使う。原子数・配位数・密度の計算手法がそのまま応用できる。
  • 金属の性質・利用(10章):金属の展性・延性・電気伝導性は金属結合の性質に由来するが、実際の材料強度は結晶構造(bcc か fcc か)にも大きく依存する。鉄は温度によって bcc ⇄ fcc の転移を起こし(同素体)、これが鉄鋼材料の熱処理の基盤。
  • 合金(10章):合金では異なる種類の原子が結晶格子に混入する。単位格子の数え方の応用として、合金の組成計算が問われることがある。
  • コロイド・実在気体(11章以降):充填率の考え方は、球の最密充填という幾何学の問題であり、「球同士の隙間の大きさ」はイオン半径比と結晶構造の安定性の議論(9-3以降)にもつながる。

次の記事(9-3)では、2種類のイオンが組み合わさったイオン結晶の単位格子を扱います。考え方は金属結晶と同じですが、「2種類の粒子を別々に数える」点が追加されます。

9まとめ

  • 体心立方格子(bcc):原子数2個、配位数8、充填率68%、a = 4r/√3、例:Na, K, Fe, W
  • 面心立方格子(fcc):原子数4個、配位数12、充填率74%、a = 2√2 r、例:Cu, Ag, Au, Al
  • 六方最密充填構造(hcp):単位格子中の原子数2個、配位数12、充填率74%、例:Mg, Zn, Be
  • fcc と hcp はともに最密充填構造(充填率74%、配位数12)。積み重なり方が ABCABC(fcc)か ABAB(hcp)かの違い
  • 充填率 = 単位格子中の原子の総体積 ÷ 単位格子の体積
  • bcc の接触方向は体対角線(√3a = 4r)、fcc の接触方向は面対角線(√2a = 4r
  • 密度 = Z × M / (NA × a³) (Z:単位格子中の原子数、M:原子量、a:一辺の長さ)

10確認テスト

Q1. 体心立方格子・面心立方格子・六方最密充填構造の単位格子中の原子数を、それぞれ答えてください。

▶ クリックして解答を表示体心立方格子:2個(頂点8 × 1/8 + 体心1 × 1)、面心立方格子:4個(頂点8 × 1/8 + 面心6 × 1/2)、六方最密充填構造:2個(六角柱の1/3を単位格子とした場合)。

Q2. 面心立方格子の配位数が12になる理由を説明してください。

▶ クリックして解答を表示ある原子に着目すると、同じ層に4個、上の層に4個、下の層に4個の原子が最近接として隣接しており、合計12個になります。

Q3. 体心立方格子の充填率が約68%になることを、式の流れで説明してください。

▶ クリックして解答を表示体対角線の関係より √3 a = 4r、よって r = (√3/4)a。原子2個の体積 = 2 × (4/3)πr³ を a の式で表し、a³ で割ると √3π/8 ≈ 0.68 = 68%。

Q4. 面心立方格子と六方最密充填構造は、どちらも充填率74%・配位数12です。2つの構造の違いは何ですか。

▶ クリックして解答を表示層の積み重なり方が異なります。面心立方格子は ABCABC… 型(3層の繰り返し)、六方最密充填構造は ABAB… 型(2層の繰り返し)です。3層目の原子が入り込む位置の違いによって生じます。

11入試問題演習

基礎(A)から発展(C)まで段階的に取り組んでみてください。

A 基礎レベル

9-2-1 A 基礎 選択

金属結晶の単位格子に関する次の記述のうち、正しいものをすべて選べ。

  • ① 体心立方格子の単位格子中の原子数は2個である。
  • ② 面心立方格子の配位数は8である。
  • ③ 六方最密充填構造の充填率は面心立方格子より小さい。
  • ④ 体心立方格子の一辺 a と原子半径 r の関係は a = 2√2 r である。
  • ⑤ 銅は面心立方格子の構造をとる。
▶ クリックして解答・解説を表示
解答

①⑤

解説

① 正しい。体心立方格子の原子数:頂点8 × 1/8 + 体心1 = 2個。② 誤り。面心立方格子の配位数は12(体心立方格子が8)。③ 誤り。六方最密充填構造も面心立方格子と同じ74%。④ 誤り。a = 2√2 r は面心立方格子の式。体心立方格子は √3 a = 4r より a = 4r/√3。⑤ 正しい。銅 Cu は面心立方格子(fcc)をとる。

B 標準レベル

9-2-2 B 標準 計算

ナトリウム Na の結晶は体心立方格子で、単位格子の一辺の長さは 4.3 × 10⁻⁸ cm である。次の各問いに答えよ。(Na = 23、NA = 6.0 × 10²³ /mol、√3 = 1.73)

(1) ナトリウム原子の半径を求めよ。

(2) ナトリウム結晶の密度を求めよ。

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

(1) 体心立方格子:√3 a = 4r より r = (√3/4) × 4.3 × 10⁻⁸ = (1.73/4) × 4.3 × 10⁻⁸ ≈ 1.9 × 10⁻⁸ cm

(2) 密度 = (Z × M) / (NA × a³) = (2 × 23) / (6.0 × 10²³ × (4.3 × 10⁻⁸)³)

a³ = (4.3)³ × 10⁻²⁴ = 79.5 × 10⁻²⁴ cm³ = 7.95 × 10⁻²³ cm³

密度 = 46 / (6.0 × 10²³ × 7.95 × 10⁻²³) = 46 / 47.7 ≈ 0.97 g/cm³

解説

(1) 体心立方格子では体対角線方向に原子が接触しています。体対角線の長さは √3 a であり、その中に「頂点の原子(半径 r)+ 中心の原子(直径 2r)+ 頂点の原子(半径 r)」が並ぶので √3 a = 4r が成り立ちます。

(2) 体心立方格子の原子数は2個です。単位格子の体積 a³ と原子2個分の質量から密度を求めます。実測値(0.97 g/cm³)とよく一致することも確認しておくとよいでしょう。

採点ポイント(各5点)
  • (1) √3 a = 4r の関係式を正しく使えているか
  • (2) Z = 2 を正しく使い、a³ の計算を正確に行えているか

C 発展レベル

9-2-3 C 発展 計算・論述

ある金属 M の結晶は面心立方格子であり、単位格子の一辺の長さは a [cm] である。アボガドロ定数を NA [/mol]、この金属結晶の密度を ρ [g/cm³] として、以下の問いに答えよ。

(1) 単位格子中の原子数を求め、その根拠を説明せよ。

(2) 金属 M のモル質量を NA、ρ、a を用いて表せ。

(3) 面心立方格子の充填率が体心立方格子より大きい理由を、配位数の観点から40字以内で説明せよ。

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

(1) 4個。頂点の8個は8つの単位格子で共有されるため 1/8 × 8 = 1個、面心の6個は2つの単位格子で共有されるため 1/2 × 6 = 3個、合計4個。

(2) 単位格子の質量 = ρ × a³ = (M / NA) × 4 より

モル質量 M = ρ NA a³ / 4

(3) 配位数が12(面心)は8(体心)より大きく、各原子が多くの隣接原子と密着しているため充填率が高い。(40字)

解説

(1) 単位格子中の原子数の計算は、位置ごとに「何個の単位格子で共有されているか」に注意します。頂点:8つの格子で共有 → 1/8、面心:2つの格子で共有 → 1/2、体心:1つの格子に属する → 1。

(2) 「質量 = 密度 × 体積」と「質量 = (モル質量/NA) × 原子数」を等置します。単位格子の体積は a³、原子数は4個なので、M = ρ × a³ × NA / 4。

(3) 配位数は「1個の原子に隣接する原子の数」です。配位数が多いほど、各原子の周囲に原子が密に存在し、すき間が少なくなります。fcc(配位数12)は bcc(配位数8)より各原子が多くの原子と接触するため、充填率が高くなります。

採点ポイント(計12点)
  • (1) 原子数4個(2点)、根拠の説明(3点)
  • (2) M = ρNAa³/4(4点)
  • (3) 配位数の違いへの言及(2点)、充填率との関連(1点)