第9章 固体の構造

イオン結晶の構造

NaCl・CsCl・ZnS という3つの代表的なイオン結晶は、それぞれ異なる単位格子をもっています。
この記事では、単位格子の形・イオンの数え方・配位数の3点を整理し、
さらに「なぜイオンの大きさの比で結晶構造が決まるのか」を限界半径比の概念から理解します。

1NaCl型構造(塩化ナトリウム型)

塩化ナトリウム NaCl の結晶では、Na+ と Cl が交互に規則正しく配列しています。 1個の Na+ に対して6個の Cl が最も近く隣接し、同様に1個の Cl に対して6個の Na+ が隣接しています。 この「1個のイオンに隣接する逆符号のイオンの数」を配位数といいます。

NaCl型単位格子のまとめ

配位数

Na+6(Clに囲まれる)

Cl6(Na+に囲まれる)

単位格子中のイオン数

Na+:辺の中点 × 12 × (1/4) + 体心 × 1 = 4個

Cl:頂点 × 8 × (1/8) + 面心 × 6 × (1/2) = 4個

イオン数の数え方

単位格子(立方体)の各位置にあるイオンは、隣接する格子と共有されているため、単位格子1個あたりの寄与が異なります。

  • 頂点のイオン:8個の格子で共有 → 1個あたり 1/8
  • 辺の中点のイオン:4個の格子で共有 → 1個あたり 1/4
  • 面の中心のイオン:2個の格子で共有 → 1個あたり 1/2
  • 体の中心のイオン:共有なし → 1個あたり 1

NaCl 型では、Na+ は辺の中点(12箇所)と体心(1箇所)に位置します。
12 × (1/4) + 1 × 1 = 3 + 1 = 4個
Cl は頂点(8箇所)と面心(6箇所)に位置します。
8 × (1/8) + 6 × (1/2) = 1 + 3 = 4個

ポイント:Na+とClの数の比は必ず組成式と一致する

単位格子中の陽イオンと陰イオンの数の比は、組成式の比と一致します。NaCl では Na+ : Cl = 4 : 4 = 1 : 1 であり、組成式 NaCl と一致します。

同じ構造をとる結晶の例

NaCl型(塩化ナトリウム型)の構造をとる結晶には、KI、MgO、AgCl などがあります。

発展:イオン間距離と一辺の長さ大学

NaCl 型単位格子の一辺の長さを a とすると、隣接する Na+—Cl の中心間距離は a/2 です。Na+ の半径を r+、Cl の半径を r とすると、Na+ と Cl が接しているとき r+ + r = a/2 が成り立ちます。この関係から一方のイオン半径がわかれば他方を求めることができます。

2CsCl型構造(塩化セシウム型)

塩化セシウム CsCl の結晶では、立方体の頂点に Cl が8個、体心に Cs+ が1個配置されています(または逆の見方も可)。 Cs+ は8個の Cl に囲まれており、配位数は 8 と大きくなっています。

Cs+ は Na+ よりもずっとイオン半径が大きいため、より多くの陰イオンを周囲に配置できます。 これが NaCl 型(配位数6)より CsCl 型(配位数8)の方が配位数が大きい理由です。

CsCl型単位格子のまとめ

配位数

Cs+8(Clに囲まれる)

Cl8(Cs+に囲まれる)

単位格子中のイオン数

Cs+:体心 × 1 = 1個

Cl:頂点 × 8 × (1/8) = 1個

単位格子に含まれる Cs+ と Cl はそれぞれ1個ずつなので、数の比は 1 : 1 となり、組成式 CsCl と一致します。

落とし穴:CsCl型は体心立方格子ではない

体心立方格子は同種の粒子が配置される金属結晶の格子です。CsCl 型は異種のイオンが配置されており、立方体の体心に Cs+、頂点に Cl が配置されています。見た目は似ていますが、金属の体心立方格子とは異なります。同じ構造をとる結晶には CsBr、NH4Cl などがあります。

3ZnS型構造(閃亜鉛鉱型)

硫化亜鉛 ZnS の結晶(閃亜鉛鉱型)では、配位数が4 と3種類の中で最も小さくなっています。 S2− が面心立方格子を組み、その四面体空隙に Zn2+ が入り込む構造で、 各 Zn2+ は4個の S2− に囲まれ、各 S2− も4個の Zn2+ に囲まれています。

ZnS型単位格子のまとめ

配位数

Zn2+4(S2−に囲まれる)

S2−4(Zn2+に囲まれる)

単位格子中のイオン数

Zn2+:体内 × 4 = 4個

S2−:頂点 × 8 × (1/8) + 面心 × 6 × (1/2) = 4個

単位格子中に Zn2+ と S2− がそれぞれ4個ずつ含まれるので、数の比は 1 : 1 となり、組成式 ZnS と一致します。 同じ構造をとる結晶には CdS、AgI などがあります。

結晶型 代表例 配位数 単位格子中の陽イオン数 単位格子中の陰イオン数 同型の結晶例
NaCl型(塩化ナトリウム型) NaCl 6 : 6 Na+ 4個 Cl 4個 KI, MgO, AgCl
CsCl型(塩化セシウム型) CsCl 8 : 8 Cs+ 1個 Cl 1個 CsBr, NH4Cl
ZnS型(閃亜鉛鉱型) ZnS 4 : 4 Zn2+ 4個 S2− 4個 CdS, AgI

4イオン半径比と結晶構造の関係

なぜ NaCl は配位数6、CsCl は配位数8の構造をとるのでしょうか。 その答えは陽イオンと陰イオンの半径比(r+/rにあります。

イオン結晶が安定であるためには、次の2つの条件が同時に満たされなければなりません。

  • 陽イオンと陰イオンはできるだけ多く接触する(引力を最大化)
  • 同符号のイオンどうしは接触しない(斥力を最小化)

陽イオンが非常に小さいと、陰イオンどうしが接触して互いに反発し合い、結晶が不安定になります。 このとき、より小さい配位数の構造へと移行することで安定性を保ちます。 「ちょうど陰イオンどうしが接する」半径比の限界値を限界半径比といいます。

結晶型 配位数 限界半径比 r+/r 安定な半径比の範囲
CsCl型 8 0.732 0.732 以上
NaCl型 6 0.414 0.414 以上 0.732 未満
ZnS型 4 0.225 0.225 以上 0.414 未満
イオンの大きさの比で結晶構造が決まるのはなぜか
陽イオンが小さくなると、周囲の陰イオンどうしが互いに接触する距離が近くなる
陰イオンどうしが実際に接触すると、同符号間の静電気的反発力が急激に増大する
反発力が引力を上回り、その配位数では結晶が不安定になる
配位数を下げた別の構造(例:8配位→6配位→4配位)に移行して安定な配列を実現する
結果として、陽イオンと陰イオンの半径比が結晶型を決める

※ 実際の結晶構造は半径比だけでなく共有結合性などの要因も影響するため、この関係にあてはまらない例外もあります。

限界半径比の導出(CsCl型の場合)

CsCl 型の単位格子(立方体)の体心に Cs+、頂点に Cl が位置します。 「ちょうど陰イオンどうしが接する」限界の状態を考えます。

立方体の一辺を a、陰イオンの半径を r、陽イオンの半径を r+ とすると、 体対角線の長さ = 2(r+ + r)、面対角線の長さ = 2√2 r となります(三平方の定理から体対角線 = √3 × 一辺)。

2(r+ + r) = √3 × 2r

r+/r = √3 − 1 ≈ 0.732

NaCl 型(6配位)の限界半径比 √2 − 1 ≈ 0.414、 ZnS 型(4配位)の限界半径比 √(3/2) − 1 ≈ 0.225 も同様の幾何学的計算から導けます。

発展:Na+とCs+で構造型が異なる理由大学

Na+ の半径(約0.116 nm)と Cl の半径(約0.167 nm)の比は約0.69であり、NaCl型が安定な範囲(0.414〜0.732)に収まります。一方、Cs+ の半径(約0.181 nm)と Cl(約0.167 nm)の比は約1.08で0.732を大きく超えるため、配位数8のCsCl型が安定です。イオン半径の実測値と限界半径比の対応が確認できます。

5イオン結晶の密度計算

金属結晶の密度計算と同じ発想で、イオン結晶の密度も単位格子から求めることができます。 基本式は次のとおりです。

密度 [g/cm3] = (単位格子中のイオンの質量の合計)÷ (単位格子の体積)

例題:NaCl の密度を求める

例題 A 基礎 計算

塩化ナトリウム NaCl の単位格子の一辺の長さは 0.564 nm である。 NaCl の結晶の密度 [g/cm3] を求めよ。 ただし、Na の原子量を 23、Cl の原子量を 35.5、アボガドロ定数を 6.0 × 1023/mol とする。

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

密度 = 2.2 g/cm3

解説(ステップごとに整理)

単位格子中のイオン数を確認する。
NaCl型より、Na+ = 4個、Cl = 4個。

単位格子中のイオンの質量を求める。
(23 × 4 + 35.5 × 4) ÷ (6.0 × 1023) = (92 + 142) ÷ (6.0 × 1023)
= 234 ÷ (6.0 × 1023) = 3.90 × 10−22 g

単位格子の体積を求める(一辺 0.564 nm = 5.64 × 10−8 cm)。
体積 = (5.64 × 10−8)3 = 1.79 × 10−22 cm3
(5.642 ≈ 31.8, 31.8 × 5.64 ≈ 179 より 1.79 × 10−22

密度を計算する。
ρ = 3.90 × 10−22 ÷ 1.79 × 10−222.18 ≈ 2.2 g/cm3

単位換算に注意:nm → cm

1 nm = 10−9 m = 10−7 cm です。辺の長さを cm に変換してから3乗して体積を求めてください。nm のまま3乗しても単位が合いません。

6この章を俯瞰する

イオン結晶の構造は「固体の構造」という章全体の中に位置づけられます。 金属結晶(体心立方・面心立方・六方最密)と並んで、イオン結晶(NaCl型・CsCl型・ZnS型)と共有結合の結晶(ダイヤモンド型)の3種類が固体の構造の核心をなします。

他の章・概念へのつながり

  • 9-1 金属結晶の構造:配位数・単位格子中の粒子数の数え方は金属結晶でも同じ。まずそちらで練習してからイオン結晶に取り組むと理解が深まる。
  • イオン結合とクーロン力(7章):イオン結晶の融点の高低は、両イオンの電荷の積と距離に依存するクーロン力で説明できる(MgO > NaCl など)。
  • 限界半径比 → 相転移:温度・圧力が変化するとイオン半径比の条件が変わり、同じ組成の物質でも別の結晶型に転移することがある(高圧下での岩塩型→NiAs型転移など)。大学
  • 密度計算(この記事)→ アボガドロ定数の実測:X線回折で格子定数を精密に測定し、密度から逆算してアボガドロ定数を求める手法は歴史的に重要。

次の記事(9-4)では、共有結合の結晶(ダイヤモンド・黒鉛・ケイ素)の構造を扱います。

7まとめ

  • NaCl型:配位数 6、単位格子中 Na+ = 4個・Cl = 4個(同型:KI、MgO、AgCl)
  • CsCl型:配位数 8、単位格子中 Cs+ = 1個・Cl = 1個(同型:CsBr、NH4Cl)
  • ZnS型(閃亜鉛鉱型):配位数 4、単位格子中 Zn2+ = 4個・S2− = 4個(同型:CdS、AgI)
  • 単位格子中の陽イオン数と陰イオン数の比 = 組成式の比
  • イオン半径比 r+/r が大きいほど配位数が大きい構造が安定(限界半径比:CsCl型 0.732、NaCl型 0.414、ZnS型 0.225)
  • 密度計算:(単位格子中の全イオンの質量)÷(一辺3

8確認テスト

Q1. NaCl型の単位格子において、Na+ と Cl の配位数をそれぞれ答えよ。また、単位格子中に含まれるNa+ と Cl の数を求めよ。

▶ クリックして解答を表示 配位数:Na+ = 6、Cl = 6。単位格子中のイオン数:Na+(辺の中点×12×1/4+体心×1)= 4個、Cl(頂点×8×1/8+面心×6×1/2)= 4個。

Q2. CsCl型の単位格子において、配位数はいくつか。また、なぜ NaCl型(配位数6)より大きいのか、イオンの大きさの観点から説明せよ。

▶ クリックして解答を表示 配位数:8。理由:Cs+ は Na+ よりもイオン半径が大きいため、陽イオンと陰イオンの半径比(r+/r)が大きくなり、より多くの陰イオンを周囲に接触させながら安定に配置できるから。半径比が0.732以上のとき配位数8の構造が安定となる。

Q3. 限界半径比とは何か。また、陽イオンが非常に小さいとき、イオン結晶はなぜ不安定になるのか説明せよ。

▶ クリックして解答を表示 限界半径比とは、ちょうど陰イオンどうしが接する(それ以下になると陰イオンどうしが重なる)境界のr+/rの値。陽イオンが小さすぎると、陰イオンどうしが接触・重なり合って同符号イオン間の静電気的反発力が大きくなる。この反発力が引力を上回ると結晶は不安定になり、より低い配位数の構造へと移行する。

Q4. ZnS型の単位格子中に含まれる Zn2+ と S2− の数をそれぞれ求め、組成式と一致することを確かめよ。

▶ クリックして解答を表示 Zn2+:格子内部に4個(体内占有)= 4個。S2−:頂点×8×(1/8)+面心×6×(1/2) = 1 + 3 = 4個。Zn2+ : S2− = 4 : 4 = 1 : 1 であり、組成式 ZnS(陽イオン:陰イオン = 1:1)と一致する。

9入試問題演習

基礎(A)から発展(C)まで段階的に取り組んでみてください。

A 基礎レベル

9-3-1 A 基礎 選択

イオン結晶の構造に関する次の記述のうち、正しいものをすべて選べ。

  • ① NaCl型の単位格子中に含まれる Na+ と Cl はそれぞれ4個ずつである。
  • ② CsCl型では Cs+ と Cl の配位数はともに6である。
  • ③ ZnS型(閃亜鉛鉱型)の配位数は4である。
  • ④ 単位格子中の陽イオン数と陰イオン数の比は、組成式の数の比とは一般に異なる。
  • ⑤ イオン半径比 r+/r が小さいほど、より多くの陰イオンを配置できる。
▶ クリックして解答・解説を表示
解答

①③

解説

① 正しい。Na+(辺の中点12×1/4+体心1)= 4個、Cl(頂点8×1/8+面心6×1/2)= 4個。② 誤り。CsCl型の配位数はともに8(立方体の8頂点に囲まれる)。③ 正しい。ZnS型(閃亜鉛鉱型)では Zn2+・S2− ともに配位数4。④ 誤り。単位格子中の陽イオン数と陰イオン数の比は組成式の比と一致する。⑤ 誤り。r+/r大きいほど、より多くの陰イオンを安定に配置できる(配位数が大きくなる)。

B 標準レベル

9-3-2 B 標準 計算

一辺の長さが 0.564 nm の塩化ナトリウム NaCl の単位格子について、以下の問いに答えよ。 ただし、アボガドロ定数を 6.0 × 1023/mol、Na の原子量を 23、Cl の原子量を 35.5 とする。

(1) Na+ のイオン半径を 0.116 nm とするとき、Cl のイオン半径 [nm] を求めよ。

(2) NaCl の結晶の密度 [g/cm3] を求めよ。(5.642 = 31.8、31.8 × 5.64 = 179 を用いてよい)

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解答

(1) Cl の半径 = 0.166 nm

(2) 密度 = 2.2 g/cm3

解説

(1) NaCl型では Na+ と Cl が接しており、隣接イオンの中心間距離 = 一辺の長さ/2 です。
Na+ の半径 + Cl の半径 = 0.564/2 = 0.282 nm
Cl の半径 = 0.282 − 0.116 = 0.166 nm

(2) 単位格子中:NaCl が4式量分含まれる(Na+ 4個・Cl 4個)。
質量 = (23 + 35.5) × 4 ÷ (6.0 × 1023) = 58.5 × 4 ÷ (6.0 × 1023) = 3.90 × 10−22 g
体積 = (5.64 × 10−8)3 = 179 × 10−24 = 1.79 × 10−22 cm3
密度 = 3.90 × 10−22 ÷ 1.79 × 10−222.18 ≈ 2.2 g/cm3

採点ポイント(計8点)
  • (1) 隣接イオン間距離 = a/2 の関係を使えている(2点)、正しい数値(2点)
  • (2) 単位格子中4式量分と設定(2点)、正しい密度(2点)

C 発展レベル

9-3-3 C 発展 論述・計算

NaCl 型と CsCl 型のイオン結晶の安定性について、以下の問いに答えよ。

(1) イオン結晶が安定であるための条件を2つ述べよ。

(2) NaCl型の限界半径比が √2 − 1(≈ 0.414)になることを、単位格子の面の断面図(正方形)を用いて導け。ただし、陽イオンの半径を r+、陰イオンの半径を r とし、限界状態では Na+−Cl が接し、Cl−Cl も接しているものとする。

(3) CsCl 型(配位数8)の方が NaCl 型(配位数6)より安定となる半径比 r+/r の条件を述べよ。

▶ クリックして解答・解説を表示
解答

(1) ①陽イオンと陰イオンはできるだけ多く接する(引力を最大化)。②同符号のイオンどうしは接しない(反発力を最小化)。

(2) NaCl型の正方形断面(Na+ が中心、Cl が上下左右)で、Na+−Cl が接するとき一辺 = 2(r+ + r)。Cl−Cl が接する限界では対角線 = 4r。正方形の対角線 = √2 × 一辺より、4r = √2 × 2(r+ + r)。整理すると、r+/r = √2 − 1 ≈ 0.414。

(3) r+/r ≥ 0.732(CsCl型の限界半径比以上のとき)

解説

(1) イオン結晶の安定性は、陽イオン−陰イオン間の引力(クーロン引力)と、同符号イオン間の反発力のバランスで決まります。引力を大きくするには配位数を大きくして多くのイオンを接触させることが有効ですが、同符号イオンが接触すると反発力が急増します。

(2) NaCl型単位格子の(001)断面を考えると、中央に Na+(半径 r+)、辺の中点に4個の Cl(半径 r)が位置する正方形です。正方形の一辺 = 2(r+ + r)(Na+−Cl 接触条件)。限界状態では対角線上の Cl−Cl が接するので対角線 = 4r。対角線 = √2 × 一辺 より 4r = 2√2(r+ + r)。∴ r+/r = √2 − 1 ≈ 0.414。

(3) r+/r が 0.414 ~ 0.732 の範囲では NaCl 型(6配位)が安定です。r+/r ≥ 0.732 になると CsCl 型(8配位)がより安定になります。実際に Cs+/Cl の半径比は約1.08で0.732を大幅に超えており、CsCl が8配位の構造をとることと整合します。

採点ポイント(計12点)
  • (1) 2条件それぞれ正確に記述(各2点、計4点)
  • (2) 一辺 = 2(r+ + r) の設定(2点)、対角線 = 4r の設定(2点)、正しい限界半径比の導出(2点)
  • (3) 0.732(CsCl型限界半径比)以上と正しく答えられている(2点)